全室離れ客室「由布院別邸 樹」は食事も感動の連続!別格懐石料理の全貌をご紹介致します。
シックな佇まいのこの由布院別邸樹、全室離れ客室、全室温泉付き客室でプライベート空間が確保されており、コロナ禍の今はもちろん、それ以前より非常に人気の高いお宿です。
どうしても「離れ」「温泉付き」に目が行ってしまいがちな別邸樹ですが、実はここ、お食事も洗練された懐石料理を提供しており、非常にレベルの高いお料理を味わうことができるのです。
今回はそんな「由布院別邸 樹」のお食事にフォーカスを当ててご紹介させていただきます。
お部屋や設備については以下の記事で紹介していますので、是非こちらもご覧下さいね~
ではご紹介させていただきます!どうぞ~
はじめに:概要
由布院別邸樹のお食事は全て完全個室で頂くことができます。その時によって食事するお部屋は変化し、お部屋によって眺めや設えも異なっている為、食事毎に様々な変化が楽しめます。
またお夕飯のドリンクに関して、基本的にはお酒も含めてフリードリンク(飲み放題)。
ビール、ハイボール、ワイン、日本酒、焼酎などなど、メジャーなメニューは一通りそろっています。もちろんフリードリンクだからといってちょっとチープな飲み物というわけではなく、大分の地酒などがフリードリンクのラインナップに載っています。ただしワインの銘柄が選べなかったり、ウイスキーはなかったりと少し不自由な感じはあります。
ちなみに個人的には日本酒の「知恵美人」がお米の芳醇な香りがして美味しく、いちおしです。
他にオプショナルメニュー(追加料金)も存在しており、そちらでは様々なワインの銘柄、ウイスキーなども選択することができます。
結構ランクの高めのお宿でもアルコールは別料金である場所が多いので、嬉しいサービス。まさに致せり尽くせり。
1日目のお夕飯。
1日目のお夕飯。今回のメニューはこんな感じです。
「御食事」とはご飯もののことで、右ページから好きなものを選択するシステムです。
先附から順にご紹介致します。
蒸しアワビやゆり根、タケノコなどの蒸し物。上品で優しい味わいで、美味しい。ちょっと添えてある木の芽がまた爽やかなアクセントになって、良いのです。
次が八寸。
写真じゃ伝わりづらいんですが、これ、すごいんです。まずはその大きさ。思っているより大きいくて迫力あって、写真で見るより何倍も大きさがあります。
そして次に目が行くのはそのアート性。まだ青い紅葉と菖蒲が添えられていて、梅雨前のまだ新緑の残る季節を感じさせつつ、自然な雰囲気を醸成し、さらに水の流れを表現したかのような涼しげな器。まるで庭園を再現しているかのような美術性、美しさにはっと息をのみます。
そしてもちろん見た目だけ、見かけ倒しというわけではございません。料理がまたね、すごく味が良いんです。
春に訪れたので、旬魚の鰆がまた新鮮で、肉厚で、美味しいんですよ。一口で食べるのがもったいないというか、もっと食べたくなるというか、そんな感じです。
また奥に見える蓬のなま麩ももちもち、ふわふわ食感で、田楽風の鷄味噌がおいしいのですね。
この蛸の旨煮もちょうどいい味付けで美味しいし、真ん中のお浸しもお出汁のお味が絶妙でシソの花が見た目も味も彩りを加えてるし、炊き合わせもほっとする味だし。
何というか、全部が一定のレベルを超えた味すぎて、驚きの連続なんですよ。
そして特に好きだったのが、「烏賊と筍の木の芽和え」と、奥の細長い器の「南京すりつぶし」。
木の芽の爽やかな味が烏賊と筍と合いすぎる。和風かつ小洒落たお味で、和食なのに和食とは思えない感じで。とにかく美味しいんですよ。
南京すりつぶしは、いうなれば「かぼちゃのクリームスープ」のような感じでした。かぼちゃの味が非常に濃厚で、かぼちゃそのままの味がすごく引き出さされていて、食感もなめらかで美味しいんですよ。これだけじゃ足りないと思うくらい、美味しい。
これが蓋物。
これもすっきりとしたスープで美味しいです。鶏肉もぷりぷり。
そして旬香。
山女魚もまったく臭みもなくて、新鮮で身がふわっとして、抜群です。食べかけですみません。
焼き物。
豊後牛。これはもう間違いなく美味しいです。
豊後牛は初めて食べたんですが、しっかりした和牛の旨味、そして牛脂の甘味が凝縮されている感じで、でも全然しつこくない脂身で、赤身と牛脂のバランスが取れていてすごく美味しいです。脂身ばっかりという感じの部位ではなくて、すごく丁度良い。
もちろん焼き加減も抜群です!火が通りすぎず、生すぎず。ほどよーく火が通った赤身が残っている感じです。美味しいんです。
お次はごはんもの、今回は「天丼」と「琉球」をチョイス。
天丼。ピンボケすみません。
揚げ立て、サクサク。野菜もエビも新鮮なことが伝わります。当然ですが、家庭では絶対に作ることの叶わない天ぷらだな、と思いました。ザ・プロの料理って感じで、、 油っこさもなく、最高の天丼でした。
琉球。大分県の郷土料理のようで、お魚を細かく切ったものを、醤油やごま油で和えたものです。漬けに似ているような感じですね。
まずお魚が本当に新鮮。何度も言って申し訳ないですが、ここの食材は本当に全てが新鮮だなーと感じさせるくらい、臭みもなく、身がぷりぷりして、美味しいのです。
あとはやっぱり味つけが絶妙ですね。ごはんによく合う~
これももちろん美味でした!
最後はデザート。
レンコンのぷるぷるしたやつです。黒蜜がかかっていたと思います。初めて食べましたね、これは。でもレンコン感はなくて、普通のくずもちみたいな感じで。
すみません、個人的な好き嫌いであまり黒蜜好きじゃなくて、これは普通に美味しかったなーっていう印象です。(他の料理に比べて印象が薄い)
最後の締めはカモミールティー。
ほっと一息ついて、お夕飯は終了です。
全体を通して非常にレベルの高い、ある一定のレベル以上の料理ばかりで、満足度としては最高です。味については品がある、かつ意外性もある程度確保されている、見た目も芸術性に優れ、そして何より味のバランス、食材の旨味の引き出し方が良い。
あとは料理の出てくるタイミングも良いですし、スタッフの方の接客態度、対応も申し分ないです。
素晴らしい夕食を頂けて、もう、本当に大満足となりました。
2日目の朝食。アメリカンブレックファスト
お次は2日目(1回目)の朝食です。アメリカンブレックファスト。
スムージー。たしかトマトジュースとかと選べたと思います(うろ覚え)
でもスムージー、青臭さとか野菜臭さとか全くなくて、すーごい美味しい、でも爽やかで朝にぴったりなスムージーでした。
スープ。ポトフみたいな感じです。正直、地味なんですけど、これが実はすごく美味しくて。味の詳細はすみません、忘れてしまったんですが、野菜の旨味がつまって、見た目の100倍くらい美味しかったのを覚えています。
あとはオムレツと、野菜たちと、ベーコン等々。ベーコンは確か由布院のどこかの工房で作られている本格的なもの。燻製の香りが美味しいです。
あとお野菜にドレッシングもかかっているんですが、これも酸味、甘味がちょうどよくって、素材の美味しさが出てて、そんじょそこらのドレッシングとは全然違う感じでした。美味しかったです。
最後はもちろん、コーヒー。お茶とかも選べたかもしれませんが、失念してしまいました。
朝食もこだわりが詰まっている感じで、非常に満足感がありました。もちろんお夕飯ほどの感動はなかったと言えばそうですが、なんというか「いい朝食食べたな~」って思うような感じで。朝にぴったりでした。
2日目のお夕飯
さてこんどは2日目のお夕飯!2回目のお夕飯ですね。
先附。
ずわいがにのお浸し。贅沢ですよね、ズワイガニをこんなにふんだんに。上に乗っているお花はシソのお花。すごく香がよくって、割と平坦な(でももちろん美味しい)おひたしにほどよい、華を添えています。
次は八寸。
2日目もすごいですよ。1日目の趣がある、しっとりした雰囲気とは違って、この日の方が絢爛で煌びやかな雰囲気があります。そしてメニューにも変化があります。
ほたてがぷりっぷり。えびもさくっさく。お麩もふわっふわ。味の上質さにももちろん意識が集中するんですが、食感のバリエーションの豊かさも、この食事の一つ注目すべき要素となっています。まったく食事が単調になるということがなくって、常に新しい発見があるような感じです。
ウナギなんかもあったりして。そういえば、水の中の生き物ばかりですが、食べているときは全然そんなこと気づかず。それだけ味つけや調理法が工夫されているということだと思いますね。
次は蓋物。
えびしんじょ。これはこのスープ、お出汁が美味しかった!透き通っていて、雑味なんかもまったくないすごくクリアな味のお出汁で。何の出汁だったかはちょっと失念しちゃいましたが、とにかく丁寧に出された感じがして美味しかった。
あ、もちろんえびしんじょも方も美味しかったですよ!
旬香。
すいません。お魚は写真を撮る前に食べ始めてしまう癖があるようで。。
脂がのった、旬の鰆で美味しかったです!木の芽の味が合います。木の芽が採れる季節だったからでしょうか、普段食べる機会のない木の芽がこんなにたくさん食べられて、すごく新鮮でいい体験でした。
そして焼き物。
やっぱり豊後牛。やっぱり美味しいです。
焼き方、食材がすこーし前日のメインと重複している感じがあって、そこは変わってた方がうれしかったなーとか思いましたが。でも味はやっぱり間違いない。美味しいんです。文句なしに、いい焼き物なんです。
今日のご飯ものは「カレー」と「握り寿司」をチョイス。
ビーフカレー。やっぱり美味しいですよね、カレーって。牛肉の旨味のちゃんと出ていて、コクのある美味しいカレーでした!間違いないっす。
握りずし。奥の緑のやつは野菜の握りずしです。ズッキーニだったかな。意外と悪くなかったです。(が、やっぱり魚の方が美味しいなと思いました。笑)
やっぱり新鮮で美味しい。海が近いだけありますね。特に烏賊。新鮮でトロトロなすごく美味しい烏賊でした。烏賊はとくに鮮度命な食材ですよね。
あと全体的にネタがすごく分厚く切られていて、全然けちけちしてなくって良かったです。肉厚で食べ応えがすごい。5貫ですが満足できちゃいます。
最後はデザート。
最中。中にフルーツとアイスが入っています。アイスは確か紫芋。これがクリーミーで濃厚ですごく美味しかったです!フルーツも沢山で、ボリューム感、満足感が高くて最高です。
ここはデザートは和風なデザートが多いようですね。
そしてさいごはやっぱり、カモミールティー。
2日目のお夕飯は基本的に1日目とは変わっていて、多少食材の面では(品数が多いので当然ですが)重複する部分はあったものの、飽きることなく楽しむことができました。
ただ、大抵どこのお宿もそうなりがちなんですが、おそらく1日目に名物の料理を出すためか、2日目の方がインパクトが弱くなることが多いです。客側が慣れたというのもありましょうが、こちららのお宿でもちょっとその傾向があります。1日目のお夕飯の方が、個人的には良かったな、と。
でもやっぱり全体的なクオリティの高さがそれを補って、2日目のお夕飯でもこの上ないほど満足。素晴らしかったです。
3日目の朝食。和食。
さて、3日目(2回目)の朝食。この日は洋食か和食が選ぶことができたので、和食をチョイスしました。(1日目は選べませんでした)
こんな感じですー!朝からすごく豪華。
メインは干物。何の魚だったかはちょっと忘れてしまいました。。でもボリュームが本当にたっぷり。だし、干物なので味も凝縮されていて美味しい。
明太子と卵焼き。こちらもボリュームがすごい!
卵もふわふわで美味しいです。
納豆も、ネギがふってあってちょっと豪華版。
もちろん美味しい。
和朝食は定番な感じのラインナップです。が、やっぱり素材がいいなと思ったのと、量が結構多めだなと思いました。個人的にはデザート的な、甘いものがなかったのがちょっと残念かな~と。
あとスムージーがすごく美味しかったんですが、和朝食にはスムージーはつかないらしく。そこもあればなお良かったな~という感じでした。
とはいえ、メニュー、味共にすごく満足度が高く、アメリカンブレックファストと和朝食どちらがいいかと言われれば、ちょっと選べないなーという感じです。もし2泊なさるのであれば、2日目は和朝食を食べてみる方が、お得感があっていいんじゃないかなとは思います。(1泊だとかならずアメリカンブレックファストですから)
まとめ
ここのお料理に関しては、全体として素材が良く、そして素材の良さをよく引き出している、という印象を受けました。丁寧に作られているような感じです。
2日間食べてみて思ったのが、懐石だと当然かもしれませんが、季節感が非常に大事にされているな、と。いまの季節で旬なものを、魚、お野菜、飾りのお花に至るまでふんだんに使用されていて、その時に一番美味しいものを一番美味しく楽しめるんだろうな、と思いました。
ですので、季節ごとに訪れるのも楽しそうですよね。今回は春でしたが、夏の旬、秋の旬、冬の旬のお食事も、食べてみたいところです。
なお宿泊については以下の記事でもご紹介していますので見てみてくださいね↓